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30年以上前から継続している賃貸借契約(借家)について②

2010/07/10
こんにちは。
今回は前回のパート②ということで考えていと思います。

前回の課題は、
「入居者(賃借人)さんから物件を購入したいというお話を頂きました。」
「どのようにすすめたらよいですか?条件があえば売却したいんですけれど・・・」
 ということでした。
 

今回は入居者(賃借人)が当該土地・建物を購入したいということですが、
入居者に確認したところ、
購入金額は決定していないが、
近隣の売買相場よりは、当然、安く購入できると思っている、
との事でした。

  (本物件の条件)
  本物件の賃料は約5万円で、対象建物の概略は木造2階建の1軒家、合計床面積約30坪、4LDKで、
  敷地面積は約35坪、駐車場はありませんが最寄駅(地下鉄烏丸線)徒歩5分、前面道約5Mというものです。

この5万円という賃料は近隣の賃料相場よりもかなり安い賃料でした。
私個人的には、おそらくこの対象物件の相場は10万円前後でも安いのではないか?
と思います。

入居者が希望する購入価格は、以下の通りです。
「賃家権の価値」を相場金額から差し引いてほしい。
その「賃家権の価値(算定基準)は、近隣売買相場の約半分以上。
できたら3分の2を借家権相当額としたい。
(つまり購入希望価格は相場の3分の1)
この理由は、
本物件はもう30年以上も借りているということで、
万一、大家さんが立ち退きを要求さてたとしても、
大家さんの正当事由がない限り立ち退きは基本的には成立しにくい。
さらに、入居者は立退料も上記の借家権相当額に付け加え、
購入金額から差し引いてほしい、ということでした。
その立ち退き料を算定すると、

①移転先の入居費用(相当期間の差額家賃の保証)
②移転先に必要な経費(仲介会社の仲介手数料・保証金など)
③その他移転雑費
④慰謝料
ということでした。


ここで、皆さんはどう思われますでしょうか?

大家さんにこのお話をしたところ、

この物件は大家さんは先代から相続により当該不動産を取得されたのですが、
「今の入居者は亡くなられたご主人(契約者:賃借人)の奥さんとそのお子さんです。」
「お父さん(先代の大家さん)と契約者の亡くなられたご主人とは非常に仲もよく、
信頼関係もあり、好意でお父さんが先代の入居者に賃料も安くで貸した、ということを聞いています。」
とのことでした。
「最初はこの入居者からのお話は、良い話しと思いましたが、
 昔からの大家と入居者との関係をなかったかのように、、
 以前のお父さんの好意も忘れて、恩を仇で返されているようにも思えます。」
「今の入居者には買いたたかれている様に思います。」
というお話しをされていました。

なんとなく、
さびしいお話です。


平成4年8月1目に借地借家法が一部改正され、
社会経済情勢の変化による定期借地権導入と期限付建物賃貸借が新設されました。
但し、本件はもう30年以上も前からの賃貸借契約です。
原則的には改正以前の契約は旧法が適用されます。

旧法では時代背景が考慮され、入居者(賃借人)を保護する観点で作られた法律、
といってもいいぐらい大家さんには不利な法律です。

今回は大家さんは不利な旧法を基準にして考えていかなければなりません。


この案件の結末は、

当初大家さんも売買金額を譲歩しあい売却するのも利口だと思われましたが、
最終的に大家さんは入居者に立ち退きを希望されました。

しかし、
大家さんには、
一般的には立ち退を希望するための正当事由がないこと、
多額の立ち退き料を支払いたくないこと、       ***下記参照(「立退料支払いによる正当事由」について)
などの理由により、
入居者への立退料支払いは適切ではない
ということで、
まずは賃料の値上げを法的に進めていこうということになりました。
(事務作業ではありますが賃料の増額請求訴訟です)


この不景気な時代を背景に、入居者との信頼関係・法的な観点からの双方の立場の言い分・
賃借権などに関する売買の習慣等を借地借家法、民法をはじめ、
借地権割合などを考慮した相続時の税務問題も含め各専門家からアドバイスを頂き、
私もさまざまな切り口で時代とそれぞれの大家さんに最も適した方法を日々勉強したいと思います。


―(参考)―
「立退料支払いによる正当事由」について

昭和27年、最高裁にて立退料が正当事由を補完すると解釈
(正当事由の内容が解釈・適用面で双方の事情を総合勘案)

家主が立退きを請求する正当事由としては不十分だが、家主が立退料として相当額の金員を提供するならば、家主側の有利な事情の一つとして評価し、正当事由を補完する。という考え方。 (立退料とは借家人が移転先となる代替家屋の獲得と移転の困難、及び移転することによる生 活上の不利益を軽減し、賃貸家屋を使用する必要性を減少させる方法の一つと認める)昭和29年、最高裁にて正当事由の解釈をさらに踏み込んだ判決



 
本日はながながと分かり難い長文にお付き合いいただきありがとうございました。
乱文ご容赦ください!













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12:00 賃貸コンサル | コメント(0) | トラックバック(0)
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